こんにちは、okeydon(桶井 道/おけいどん)です。
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投資するときは、市場が拡大する分野に投資することが大切です。それが、銘柄分析の前段階にあるものだと、僕okeydonは思っています。
市場が拡大するもののひとつとして、農業が上げられます。この記事では、農業分野への投資について書きます。
◆農業の展望
世界の人口は増えますが、農地はそれほど増えないと言われています。さらには、激しい気候変動による農作物へのリスクもあります。よって、既存面積で、より多くの農作物を育てる必要性に迫られています。増える人口の分まで、気候変動により枯れる分まで、増産しないとならない訳ですから。
人口が増えると、農作物だけではなく、畜産物を増産する必要があります。ここにも、農作物が関わってきます。牛の飼料は穀物=農作物なのです。
つまり、農作物には、人が食べる食料と、畜産用の飼料の2つあります。両方ともが増産しなければなりません。繰り返しになりますが、農地はそれほど増えないなかでの増産です。
ということは、農業には、効率化が求められます。従いまして、僕は、農機、種子、肥料の会社への投資に妙味を感じます。
◆国連による地球の人口予想
国連の最新の予測によりますと、地球の人口は増え続けるとされます。2022年は80億人、2030年には85億人、2050年には97億人まで増加する見込みです。その先も、2080年代に約104億人でピークに達し、2100年までそのレベルを維持するとのこと。
28年後の2050年には、地球の人口は1.21倍になります。それに比例するだけの農作物が必要となります。しつこいですが、同じ面積の農地で作る必要がある訳です。
◆多くの飼料が必要
冒頭で触れましたように、農作物を必要とするのは人間だけではありません。家畜も必要とするのです。
牛肉1キロ作るのに必要な飼料は8キロとされます。人口が増えれば牛肉も増産せねばなりません。それだけ飼料となる農作物も増産が必要なのです。しつこいですが(笑)、同じ面積の農地で作る必要がある訳です。
◆農業には効率化が必須
同じ面積で、より多くの食料、より多くの飼料を作るためには、効率化を要します。これは、地球規模の課題でしょう。
効率化とは何か? キーワードは3つあると思います。
①農機
②種子
③肥料
このあたりに投資のヒントがあると感じます。そして、実際に、それら3つに投資しました。
◆おけいどんが投資する銘柄
それでは、僕okeydonが投資する3銘柄を紹介しましょう(推薦ではなく紹介です)。
①農機
農機の銘柄は、米国のディア(ティッカーコード:DE)です。
ディアが製造する農機による農業の効率化に可能性を感じます。
ディアは、完全自動運転トラクターを製造しています。農家は負担軽減できます。農家はスマホからトラクターに指示することが出来ますので、人手をほぼ必要としません。ゆえに、農業をロボット化することさえ可能性を感じます。
ディアの完全自動運転トラクターは、カメラとAIを搭載しており、周辺の障害物などを認識して自動走行、自動作業します。
自動走行とは、目的地となる農地への走行ルートと農地の座標さえ入力すれば、障害物を避けながら、自動で農地までたどり着きます。
自動作業とは、農地で、指示がなくても障害物を避けながら畑を耕したり、種をまいたりします。
ディアの完全自動運転トラクターは、「農業×DX」であることを決め手として投資を決めました。
②種子
種子の銘柄は、米国のコルテバ(CTVA)です。農薬(殺虫剤や除草剤)も製造しています。ダウ・デュポンの農業部門が、2019年6月にスピンオフして、コルテバが誕生しました(2019年に、ダウ・デュポンは、ダウ、デュポンおよびコルテバの3社に分社化しました)。
世界の種子市場で、バイエルに次ぐ2番手です。ちなみに、バイエルはドイツ企業で、米国には上場していません。
コルテバの種子は種子でも、農業を効率化できる種子を開発しています。遺伝子組み換えとゲノム編集技術による品種改良を行っているのです。
(語句説明:ゲノム編集とは、もともと持っている性質を改変する方法。遺伝子組換えとは、もともともっていない新しい性質を付け加える方法。)
たとえば、ゲノム編集技術を使って、収穫量を高めたトウモロコシ「ワキシーコーン」を世界で先駆けて開発・栽培しました。トウモロコシおよび大豆などで、高い収穫量を可能とし、害虫抵抗性を持ち、高品質な種子を開発しています。
コルテバの種子は、「農業×ゲノム」であることから、投資を決めました。
③肥料
肥料の銘柄は、チリのソシエダード・キミカ・イ・ミネラ・デ・チリ(SQM-ADR)です。ADR株ですから米国株同様に米国株口座にて売買できます。
農業用の硝酸ナトリウムと硝酸カリウムの世界最大の生産者です。2021 年の販売量で、全用途に使用される世界の硝酸カリウムの約 51% を占めています。
さらに、同社は、リチウム銘柄でもあります。
炭酸リチウムと水酸化リチウムの世界最大の生産者の 1 社です。同社の販売量は、世界のリチウム化学製品の総販売量の約 19% を占めています。
2021 年、約43ヶ国の244 企業にリチウム製品を販売しており、売上のほとんどがチリ以外の企業でした。チリに本社を置きますが、外需企業です。
同社の事業ポートフォリオにおいて、2021年の売上シェアは、肥料が約32%、リチウムが約33%と、合計で約65%を占めます。
ここで、世界のリチウムの生産者について、記述しておきます。
世界のリチウム市場は、上位5社が世界の生産量の80%以上のシェアを占め寡占しています。その上位5社のひとつが、同社であり、他に米国のアルベマール、中国の天斉リチウム、米国のリベント、豪州のオールケムがあります。
肥料は農業には必須です。リチウムはEVなど電化に必須です。
ソシエダード・キミカ・イ・ミネラ・デ・チリは、「肥料+リチウム」の両方を事業ポートフォリオに持つことから、投資を決めました。
ただし、同社は、新興国の企業であることをリスクとして認識する必要はあります。投資環境が整う米国にADR株が上場しているとはいえ、本社は新興国チリにあり、事業もチリで行なっています。
未来投資×投資シリーズ、この記事では、農業の効率化に関連する3銘柄をご紹介しました。
投資判断は自己責任にてお願い致します。特に、ソシエダード・キミカ・イ・ミネラ・デ・チリは新興国の企業である旨、再度 申し上げておきます。
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