こんにちは、okeydon(桶井 道/おけいどん)です。
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昨日5月11日に、オリックスが、2021年度決算発表をしました。いい数字でした。
この記事では、オリックスの決算発表、株主還元について記述します。
◆業績
コロナ禍を見事に乗り越えて、当期利益がコロナ前の水準まで戻りました。そして、EPSは過去最高を記録しています。
(オリックスIR資料を引用。以下同様。)
セグメント利益(税引前)を見ましょう。先に、ベース利益と売却利益の2つに分けて見ます。
ベース利益はコロナ前の水準を突破しています。さらに、売却利益は子会社の弥生の売却により大きく伸びています。素晴らしい数字と言えます。
さらに、細かく見ていきましょう。オリックスの事業は10セグメントからなります。
そのうち8セグメントで黒字です。赤字は、事業投資・コンセッションおよび輸送機器の2セグメントです。とはいえ、ともに特殊要因による影響で赤字になりました。
事業投資・コンセッションでは、子会社の小林加工の問題がありました。これについて概略は、文末にて関連記事としてリンクします。
輸送機器では、ロシアの航空機リースが影響しました。これも仕方がない事案だと思います。
それら、特殊要因を除けば、ともに黒字だったようです。小林加工は売却、航空機リースは減損しましたので、今期以降への影響はありません。軽くなりましたね。
◆配当
第3四半期の決算発表では、2022年3月期の配当に関して、「配当性向33%もしくは1株あたり配当78円のいずれか高い方」との発表をしていました。
好決算を受けて、配当性向33%が適用になりました。結果、配当金は85円60銭と決定されました。2021年3月期の配当は78円でしたので、9.74%の増配となります。
◆中期的な業績目標
2025年3月期には、純利益を4400億円とする目標を掲げています。2022年3月期は3121億円でしたので、実に41%もの増益目標となります。企業成長にたいへんな期待が持てる数字となっています。
◆配当予想
2023年3月期〜2025年3月期は、配当性向33%または前期配当金の高い方とされました。これは、累進配当政策を宣言しています。
これは中期的な業績目標をもとに弾き出された数字です。数字が残せるという自信のようなものが窺えます。これまでの実績からも、そう思わせるのでしょうね。
◆自社株買い
今期は、500億円の自社株買いを設定しました。
2022年5月18日から2023年3月31日の間に実施されます。
500億円というのは、4,000 万株を上限とする もので、これは発行済株式総数(自己株式を除く)に対して約 3.3%の割合です。その分だけEPSが上がりますから、理論的には、それだけ株価が上がることが期待できます。
配当、配当予想、自社株買いと、嬉しい内容です。累進配当が特に嬉しい。株主還元意識の強さを感じます。株主として、大きな喜びです。
◆株主優待を廃止へ
一方で、小さな悲しみを感じる発表もありました。
オリックスといえば、カタログ優待が有名ですね。2年後、2024年3月末をもって廃止となることが発表されました。
廃止理由は、①株主へのより公平な株主還元、②配当等による株主還元に集約とあります。
優待のコストを、配当に充ててもらえるなら、僕としては歓迎です。また、即廃止ではなくて、2年間の猶予があることについて、株主への配慮が窺えます。
◆まとめ
非常に納得のいく、決算発表でした。株主還元意識の強さも充分に感じられる内容でした。
また、配当金85円60銭というのは、僕が第3四半期の決算発表の数字を見たときに弾き出した、85円配当という予想にぴったりでした!個人的にも嬉しいですね。
投資判断は、もちろん長期ホールドです。もしも、優待廃止だけが理由で売られるのなら、買ってもいいとさえ思います。
投資判断は自己責任にてお願い致します。
◆関連記事
小林加工の件をお知りになりたい方はこちらにどうぞ。また、僕が85円配当をどのように計算したかもご覧になれます。
okeydon.hatenablog.com
オリックスより、ロシア・ウクライナ情勢に関する影響がない件
okeydon.hatenablog.com
今日も何事にも適温でまいりましょう。
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