おけいどんの適温生活と投資日記(セミリタイア、世界高配当株収集家)

おけいどん(桶井 道)がセミリタイア適温生活と投資について綴ります。現在は時短社員、2020年12月末にアーリーリタイア予定。投資(分散投資という名のもと世界の株を収集)、節約、節税、銀行との付き合い、親孝行、ホテル、スイーツ、サンカーなど。メディア掲載:日経マネー2020年1月号、日経新聞電子版2020年5/4号・5/6号。

●TSMC/台湾セミコンダクター 世界トップの半導体受託製造会社、累進配当&株価成長期待

(初回投稿:2019年12月16日)
(リライト:2020年5月30日)



こんにちは、okeydon(おけいどん)です。


今日は、僕okeydonの投資先を紹介します。日米以外の企業、「世界の相場から」シリーズです。また、マニアックなんじゃないのと思われてますよね(笑)

はい、きっと一瞬はマニアックに感じられるでしょう。けれど、実際のところは超メジャーですし、意外と身近なんです。是非とも、最後までお読み頂ければ幸いです。

さて、今日の記事は、台湾の企業の銘柄分析です。とはいえ、小型株ではなく、日本の時価総額トップのトヨタ自動車よりも大きな企業です。



それは、台湾セミコンダクター、世界最大の半導体ファウンドリー(半導体受託製造会社)です。分かりやすく言えば、自社製品を開発、製造するのではなく、取引先より製造受託して半導体を製造しています。

f:id:okeydon:20191215223309j:plain



◆台湾セミコンダクターとは
社名:Taiwan Semiconductor Manufacturing Company,Ltd.
台湾語表記:台湾積体電路製造
日本語表記:台湾セミコンダクター

本社:台湾

設立:1987年2月

資本金:259,303,805千台湾ドル
(928,307,600千円/1台湾ドル=3.58円換算)
※2020年5月28日現在

上場市場:ニューヨーク証券取引所台湾証券取引所

上場年:台湾証券取引所には1994年に上場、ニューヨーク証券取引所には台湾企業として初めて1996年に上場。

ニューヨーク証券取引所のティッカーコード:TSM(ADR)
台湾証券取引所証券コード:2330

時価総額:263,556,000千米ドル
※2020年5月26日現在
時価総額は米ドル表記です。

概略:台湾セミコンダクターは、世界中の取引先より半導体の製造を受託する専業ファウンドリーです。「台湾セミコンダクター」ブランドでの設計・製造・販売を一切していません。取引先(製造委託元)が設計・開発した半導体の製造受託に特化しています。

2019年には取引先(製造委託元)499社から製造受託して272種の技術を用いて10,761個の製品を製造しました。世界最大の半導体ファウンドリーです。

台湾セミコンダクターが製造する半導体は、パソコン、スマートフォンタブレット、標準半導体市場など多岐に渡り、モバイルデバイス、高性能コンピューティング、車載エレクトロニクス、IoTなど、多種多様のアプリケーションで活用されています。台湾セミコンダクターの製造技術を必要とする分野は幅広いため、需要の変動を緩和し、高い設備稼働率を保つことで、高い利益率(2019年12月期、営業利益率34.8%)を維持することができています。また、第四次産業革命とともに、今後はさらなる需要拡大が見込まれます。

工場は、台湾に8、中国に1、米国に2あります。新たに最新工場を米国に建設する予定です(詳細は後述)。そのほか、北米、欧州、日本、中国、韓国に営業拠点を置いています。従業員数は5万1千人です(2019年12月末時点)。

f:id:okeydon:20191215223406j:plain



ⓘスポンサードリンク





◆顧客企業は世界中の半導体製造企業、高いシェア
顧客企業は、クアルコムAMD(アドバンスト・マイクロ・デバイセズ)、NVIDIA、アップル、ファーウェイなど、世界中の数百社。半導体製造企業には、自社で製造ラインを持たないファブレスが多く、そこから製造を受注しています。半導体ファンドリーの世界シェアの実に52%(2019年実績)を占めています。

身近なところでは、あなたのiPhoneのなかにも台湾セミコンダクター社製の半導体が入っています。



◆地域別シェア(売上高)

f:id:okeydon:20200528140352j:plain

北米60%
アジア太平洋9%
中国20%
欧州/中東/アフリカ6%
日本5%

取引先の60%ほどが北米企業ですが、その他地域にも分散しています。



◆優れた技術
半導体の小型化・軽量化・微細化・高機能化を可能とする高い技術力があり、世界の情報技術の発展に貢献しています。特に、半導体回路の微細化では世界最先端技術を有しています。

具体的には、7nm(ナノメートル=10億分の1メートル)という極めて微細なプロセスの半導体を大量生産することに初めて成功したのが台湾セミコンダクターです。この7nm半導体により世界シェアを拡大してきました。この数年間は成長が鈍化していましたが、AMD、アップル、クアルコムからの7nm半導体の発注によって、売上高は再成長が見込まれています。

さらに、台湾セミコンダクターは、2020年に5nm半導体の量産を開始しています。5nm半導体は、7nm半導体に比べると、処理能力15%向上、電力消費30%減、さらに面積が小さくなるため使用材料減によるコスト減が期待できます。

世界の半導体メーカーのリーダーと評価するアナリストもいます。

f:id:okeydon:20191215223451j:plain



◆最先端技術のさらに先へ、同業他社をリード
すでに世界最先端技術で、他社をリードしていますが、2019年には2nmプロセスの研究開発に着手しました。さらに微細なプロセスの予備研究も進めています。

2022年〜2023年頃に3nmに移行、2025年頃には2nmへと移行することが期待されています。

他方、同業他社の動きとしては、韓国サムスンは2019年に5nmのサンプル出荷を開始し、2020年にも量産をスタートさせる予定です。米国インテルは、7nmや5nmへの移行計画を発表しているものの、2社には遅れをとる可能性が高いと報道されています。

最先端技術で、台湾セミコンダクターが半導体製造の世界をしばらくリードしそうです。



◆米国との関係強化
台湾セミコンダクターは、2020年5月15日に、米アリゾナ州に120億ドルかけて最先端の半導体工場を建設すると発表しました。2021年に着工し、2024年に量産を開始する計画です。

これまでの米国内には2工場がありましたが、いずれも最新技術とは言えず、今回、初めて台湾国外で最先端工場を作ります。米国の半導体生態系にとって最重要の戦略的意義を持ちます。具体的には、半導体の性能向上のカギとなる回路線幅を5nmまで狭めた製品となります。さらには、将来的に、2nmの次世代技術の導入も視野に入れています。

台湾セミコンダクターは、アップルのiPhoneのCPUを全量生産しています。また、最新鋭ステルス戦闘機「F35」などに使われる機密性の高い半導体も生産している。アップルなど民間のみばかりならず、国防にも関わり、この最新工場新設は米国との関係強化となります。


◆ファーウエイとの決別
台湾セミコンダクターは、2020年5月15日の米国の規制強化発表を受けて中国通信機器最大手ファーウェイからの新規受注を止めました。米国トランプ政権が求める禁輸措置に、明確に対応したということです。それまでに受注済みの分は、2020年9月中旬までは通常通り出荷しますが、それ以外は出荷は米国の許可が必要になります。



◆優れた財務
自己資本比率は高く71.25%です。自立成長に必要な資金は、全て内部留保から捻出しています。

1994年の上場以来、年平均成長率(CAGR)で17.4%以上の増収率、同16.1%の増益率と、高い増収、増益を誇ります。
※ CAGRとは日本語に訳すと年平均成長率といいます。複数年にわたる成長率から、1年あたりの幾何平均を求めたものです。

当面の財務目標として、「ROE20%以上を維持」、「今後数年はCAGRで5~10%の増益を継続」としています。

業界最高水準の財務格付けで、S&P「AA-」、ムーディーズ「Aa3」と、債務を履行する能力は高く、安定的なバランスシートです。

このように、財務健全性は高く、それが継続的に維持できています。



時価総額ランキング世界20位
時価総額は263,556,000千米ドル(2020年5月26日現在)で、世界の時価総額ランキング(2020年4月末現在)で20位です。参考までに、16位がP&G、19位がマスターカード、22位がインテル、23位がベライゾンです。このあたりの企業に肩を並べています。日本のトップはトヨタ自動車ですが、世界では40位です。つまり、台湾セミコンダクターはトヨタ自動車より大きな企業ということになります。これで、規模感はお分かりいただけたと思います。決して、マイナーな企業ではありません。

時価総額の推移
f:id:okeydon:20200528183942p:plain
(引用:台湾セミコンダクター サイトより)



ⓘスポンサードリンク





ADR株価推移[単位:米ドル]
※株価の単位は米ドルです。
年     終値
2009年 11.44
2010年 12.54
2011年 12.91
2012年 17.16
2013年 17.44
2014年 22.38
2015年 22.75
2016年 28.75
2017年 39.65
2018年 36.91
2019年 58.10
2020年5月27日 51.74

【5年チャート】
f:id:okeydon:20200528144224j:plain

株価は、ときに調整しながらも、順調に右肩上がりでしたが、コロナショックの直撃を受けています。株価は、コロナショックまでは、この5年間でおよそ2.7倍と申し分ない成績でした。今はコロナショックから立ち直りつつあるところです。半導体は、新型コロナに関係なく必要とされるものですし、テレワークによりデータセンターが余計に必要になることが考えられデータセンターには半導体が必要であることからも、台湾セミコンダクターの株価は成長することが期待できます。



◆業績(売上高および当期純利益)[単位:千台湾ドル]
決算期 売上高 営業利益 当期純利益
2015年 843,497,368 / 320,047,800 / 302,850,900
2016年 947,938,344 / 377,911,230 / 334,247,180
2017年 977,447,241 / 386,657,131 / 343,111,476
2018年 1,031,473,557 / 384,629,168 / 351,130,884
2019年 1,069,985,448 / 373,651,100 / 353,948,000


f:id:okeydon:20200528200632j:plain


f:id:okeydon:20200528200700j:plain


売上高、当期純利益ともに綺麗な右肩上がりです。



キャッシュフロー[単位:千台湾ドル]
決算期 営業CF 投資CF フリーCF
2016年 539,834,592/-395,439,680/211,790,000
2017年 585,318,167/-336,164,903/254,730,000
2018年 573,954,308/-314,268,908/258,370,000
2019年 615,138,744/-458,801,647/154,720,000


◆株主還元策(1株利益、配当金)[単位:台湾ドル]
決算期 1株利益 配当金
2014年 10.18 / 4.49987539
2015年 11.82 / 6.00
2016年 12.89 / 7.00
2017年 13.23 / 8.00
2018年 13.54 / 8.00
2019年 13.32 / 9.50(2.0/2.5/2.5/2.5)

2020年第1四半期 配当金/2.5

配当は2003年より開始し、当時は0.6037台湾ドルでした。その後、増配を重ね現在まで減配したことはありません。

配当方針は、「持続可能な四半期ごとの現金配当を維持し、毎年現金配当を前年度以上の水準で分配する予定です。」というものです。累進配当政策と取れます。



配当利回り、海外課税
配当利回り(直近1年間の配当実績÷現株価):3.41%
※現株価:台湾証券取引所における2020年5月28日13時現在


台湾の配当金への税率は21%です。これは台湾証券取引所普通株に投資した場合はもちろんのこと、ニューヨーク証券取引所ADRに投資した場合も同様です。21%課税をどう評価するかは分かれると思います。

f:id:okeydon:20191215223822j:plain



◆各種指標
実績ROE:20.93%
予想ROE:25.04%
予想PER:18.62倍
実績PBR:10.43倍
自己資本比率:71.25%
※実績値は2019年12月期決算
※予想値は2020年5月27日現在



◆まとめ
景気敏感&米中貿易摩擦敏感銘柄ですので、投資家の需給(心理)により株価の上下動が大きくあります。しかしながら、第四次産業革命によって、半導体需要が大きく成長することが見込まれ、また同社の最先端の半導体技術や市場シェアを鑑みると、長期保有することで業績成長に基づく株価上昇が期待できます。また、株主還元にも熱心で、今後も増配すると思われます。従いまして、キャピタルゲインインカムゲインの両方が期待できます。

配当金にかかる税金が21%と米国株(10%)に比べると2倍少々となりますが、投資するにはどんな銘柄も多少のマイナス要素は付き物ですので、僕okeydonはそこを理解のうえで投資しました。台湾企業ですので、投資先国分散にもなります。

会社名だけを見るとニッチな投資先に見えますが、実際のところは世界の時価総額ランキング20位(2020年4月末現在)の大企業です。皆さんが使われるそのiPhoneに同社半導体が使われており意外と身近な存在です。また、日本の小型株に投資するよりメジャーな投資先とも言えます。

投資する場合、台湾証券取引所にて普通株に投資するより、ニューヨーク証券取引所にてADRで投資することを強くお勧めします。理由は2つ、(1)投資通貨を米ドルに統一することで投資効率が上がるため、(2)取引手数料および為替手数料を節約するため、です。



f:id:okeydon:20191215223852j:plain



投資判断は自己責任にてお願い致します。記事に記載の各種データには誤りがある可能性がありますから、投資の折には、皆様におかれましても公式サイト等で再度確認頂きますようお願い致します。


今日も何事にも適温でまいりましょう。



関連記事です。
オランダのASMLホールディングは、半導体製造装置メーカーです。世界最高水準の技術を有します。
okeydon.hatenablog.com



ⓘスポンサードリンク





ブログ村に参加しています。宜しければ応援クリックをお願い致します。

1度のクリックでは画面がブログ村に移動しない場合があります。そのときは、2度クリックして頂けますと画面が移動して、投票が反映されます。ご協力よろしくお願い致します。
にほんブログ村 ライフスタイルブログ セミリタイア生活へ
にほんブログ村

にほんブログ村 株ブログ 高配当株へ
にほんブログ村

にほんブログ村 投資ブログ 資産運用(投資)へ
にほんブログ村