アロハー、okeydon(おけいどん)です。
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僕okeydonは、高配当株および増配株をメインに投資しています。
その中のひとつとして、ハワイアン・エレクトリック(米・ハワイ)があります。
この記事では、ハワイアン・エレクトリックについて、分析したいと思います。
ハワイアン・エレクトリックは、正式名称がHawaiian Electric Industries, Inc.となります。傘下に電気事業と銀行を持つ、持ち株会社です。
ティッカーコードはHEです。NYSEに上場しています。時価総額は48.49億ドル(2021年3月26日現在)です。
電気事業としては、歴史は125年にも及びます。ハワイ州において、オアフ島、ハワイ島、マウイ島、ラナイ島、モロカイ島(カウアイ島以外の全ての主要な島)にて事業を行なっており、ハワイ州の95%の地域に電力を供給しています。
ハワイ州が2045年には100%クリーンエネルギーでの供給を目指しており、ハワイアン・エレクトリックは2020年の目標を30%としていました。実際には、2020年の実績は35%と目標を上回りました。また、原子力発電は行なっていません。
(資料引用:ハワイアン・エレクトリック社のホームページより、次の資料も同様。)
温室効果ガスの削減にも取り組んでいます。温室効果ガス排出量を2010年から2020年の10年間で16%削減するという目標を掲げましたが、2014年には達成しました。化石燃料をクリーンエネルギーに置き換え、顧客のエネルギー効率化の取り組みもあって、それらの結果として、温室効果ガス排出量を2017年には(2010年との比較で)20%減少しました。そして、2020年には23%減少しました。
このように、環境への取り組みはかなり先進的です。
銀行としては、歴史は90年強です。1990年にファースト・ネイションワイド・バンクを、1997年にバンク・オブ・アメリカよりハワイ州の支店をそれぞれ買収して、ハワイ州第3位の銀行となりました。52店舗展開しています。銀行名は、アメリカン・セービングバンクです。
2020年はコロナ禍でしたが、住宅ローンで驚異的なパフォーマンスを記録して、ローンと預金は増加しています。新しいATMをハワイ州全体に展開して、非接触型カードの取り扱いを広げました。
◆リスクは直近の人口減少か
米商務省の国勢調査の結果によると、2016年まで増加していた人口は、2017年以降減少に転じました。
2016年は過去最高で143万人を記録しましたが、3年連続で減少して2019年は141.6万人です。2020年も新型コロナの影響によって、観光が主な産業であることから失業者が多く出て、さらに人口が減少した模様です。
このように、人口減少が、リスク要因となります。
ところが、長期的に見ると違った予想が出ています。ハワイ州ビジネス経済開発・観光局によりますと、長期的にはハワイの人口は増加することを予測しており、2045年には165万人に達するとしています。
さらに、観光客数の推移も確認しておきましょう。
2016年 741万6,031人
2017年 938万2986人
2018年 988万8845人
2019年 1042万4995人
このようにハワイへの観光客数は伸びています。2020年は新型コロナウィルスの影響で減少していることは確実ですが、それは特殊要因です。
ということで、直近で減少している人口ですが、それほど気にする必要はなさそうです。
実績PBR:2.07倍
予想PER:24.27倍
自己資本比率:16.3%
(予想値は、2021年3月26日現在)
(実績値および自己資本比率は、2020年12月期)
◆株価推移(単位:米ドル)
株価:44.41ドル
(2021年3月26日現在)
【長期チャート】
(グラフ引用:ハワイアン・エレクトリック社のホームページより、以下同様。)
【1年チャート】
株価は、リーマンショックとコロナショックで大きく下げましたが、概ね緩やかに右肩上がりです。電力と銀行という成熟企業ですから大きなキャピタルゲインは期待できないでしょうが、急激な業績悪化も考えにくいと思います。2014年12月に株価を上げていますが、それはネクストエラ・エナジー社との合併(ただし、銀行部門は合併の対象外)が発表されたことに由来するものです。合併話は2016年7月に撤回されました。
直近では、コロナショック前の株価にようやく戻ったところです。
◆業績(売上高および当期利益、単位:千ドル)
年 | 売上高 | 当期利益
2014 3,239,542 | 170,210
2015 2,602,982 | 161,767
2016 2,380,654 | 250,146
2017 2,555,625 | 167,187
2018 2,860,849 | 203,664
2019 2,873,948 | 219,772
2020 2,579,775 | 199,714
2021 3,035,000 | 205,000
2022 2,989,000 | 215,000
※2021年および2022年はアナリスト予想
常夏の島ですから、使用電力が急激に減ることはないでしょう。人気の居住地として価値が下がることも考えにくく、銀行業も安定的と考えます。よって、企業全体としても、これからも業績は安定的であると思います。
◆一株利益および配当金(単位:ドル)
【配当履歴】
年 | 一株利益 | 配当金
2014 1.65 | 1.24(四半期配当0.31ドル×4)
2015 1.50 | 1.24
2016 2.30 | 1.24
2017 1.52 | 1.24
2018 1.85 | 1.24
2019 1.99| 1.28
2020 1.81 | 1.32
2021 ??? | 1.36
※2021年3月 0.34ドル配当(増配)、年4回同額として1.36ドル予想
1998年までは増配していましたが、以降は2018年まで年間1.24ドル(4半期配当で、0.31ドルずつ)配当が継続していました。
ところが、2019年3月に21年ぶりに増配し1.28ドル配当(0.32ドル×4回)となりました。そして、2020年も増配(0.33ドル×4回=1.32ドル)。さらに、今年も3年連続の増配となり四半期で0.34ドルです。一昨年まで5年間の配当性向は53.9〜82.7%、2018年は67%、2019年は64%、2020年は73%でした。
◆予想配当利回り、海外課税
予想配当利回りは3.06%(2021年3月26日現在)、配当金への海外課税はアメリカと同様に10%です。
※2021年の年間配当を1.36ドルにて計算。
◆キャッシュフロー
決算期 営業CF/投資CF/フリーCF[単位:百万ドル]
2013.12 327/-564/-27
2014.12 301/-569/-38
2015.12 356/-706/-8
2016.12 495/-736/165
2017.12 420/-815/-75
2018.12 499/-792/-38
2019.12 512/-542/55
2020.12 429/-1414/46
電力会社ですから設備投資費は大きいですね。フリーキャッシュフローが不安定であるところはマイナスポイントでしょう。
◆まとめ
僕okeydonは、全世界 高配当株および増配株 長期投資 配当金再投資を投資方針として掲げています。よって、長年にわたり高配当を維持し、業績も安定的であり、株価も大崩れしないことから、ハワイアン・エレクトリックは有望な投資先と評価しています。
一昨年に、久々に増配して、今年も3期連連続の増配となったことも楽しみな要素です。増配額はたったの4セントですが、動きがあるのと ないのとでは、大きく違いますし、パーセントにすると意外と大きく3.125%の増配となります。
ただし、大きなキャピタルゲインは期待していません。また、クリーンエネルギーを強化する同社に投資することは、社会貢献にもなります。まさしくESG投資、SDGs投資と言えます。僕okeydonは、長期保有して配当金を得ていきます。
投資判断は、自己責任でお願い致します。
今日も何事にも適温でまいりましょう。
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