おけいどんの適温生活と投資日記(アーリーリタイア、世界高配当・増配株投資)

アーリーリタイア ブロガーおけいどん(桶井 道)が適温生活と投資について綴ります。2020年10月末にアーリーリタイア。投資、節約、節税、銀行との付き合い、親孝行、ホテル、スイーツ、サンカーなど。メディア掲載:日経トレンディ2021年2月号、ダイヤモンドZAi2020年10月号、日経マネー2020年1月号、日経新聞電子版2020年5/4号・5/6号・9/1号。仕事のご依頼は、問い合わせフォームからお願いします。

●カナダ通信最大手BCEは高配当&増配銘柄

(2019年9月2日初回投稿)
(2020年10月18日リライト)


こんにちは、okeydon(おけいどん)です。


カナダ通信最大手BCE(ティッカー:BCE)は、高配当であり、増配もしている銘柄です。高配当株投資をする投資家は、buy & holdを検討するに値する銘柄かと思います。僕okeydonも保有しており、ドコモ売却後の資金の一部で追加投資も予定しています。


この記事では、BCEの分析をお届けします。


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◆BCEとは

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BCEは、カナダのケベック州に本社を置く、カナダ通信最大手企業の持ち株会社です。会社設立は1983年です。カナダのトロント証券取引所とNY証券取引所の両方に上場しています。

持ち株会社ではなく、事業会社ベルカナダ(Bell Telephone Company of Canada Ltd.)としては、設立は1880年まで遡ります。歴史ある企業です。

BCE(持ち株会社)は、3つの主要なセグメントとしてベルワイヤレス、ベルワイヤライン、ベルメディアを持ちます。全国的に、固定通信、移動体通信、衛星通信、インターネット等の通信事業を総合的に展開しています。従業員数は52,790人(2018年末現在)です。

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2010年には、カナダ最大の商業放送事業者 CTV を買収し、傘下のBell TVと統合して、2015年にはカナダ最大のテレビサービス・プロバイダーとなりました。

2016年より、ノキア(フィンランドの携帯電話基地局の製造企業)と共同でカナダ初となる5G事業の準備を進めています。

2017年には、マニトバ・テレコム・サービシズを買収し、売上高及び利益とも上昇しています。

事業の多角化により、顧客数は堅調に増加しています。

株主還元に積極的で、この13年間は毎年増配しています。その原資を確保するために、キャッシュフローを増やすべく、多くの買収を行ないました。

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(単位:カナダドル。以降、文中で特に注釈を入れていない箇所の単位はカナダドルです。)



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◆株価推移

[単位:米ドル]
※NY証券取引所の株価

始値
2008年 39.82
2009年 20.55
2010年 28.09
2011年 35.67
2012年 42.46
2013年 43.59
2014年 43.34
2015年 45.69
2016年 38.09
2017年 43.23
2018年 48.04
2019年 39.27
2020年 45.92
2020年10月16日 42.61


10年チャート
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(チャート引用:BCEサイトより。以下同様。)


5年チャート
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1年チャート
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株価は、2012年以降では、概ね40〜48米ドルのボックス圏で動いています。2019年10月に上値を切り上げるか試される展開になりましたが、同業他社ロジャースの決算が悪かったことに釣られて株価は調整しました。そして、さらにコロナショックがあり、40ドルを割り込む場面もありましたが、今は42ドル前後でヨコヨコに推移しています。


◆業績

(売上高および純利益)[単位:百万ドル]

決算期 / 売上高 / 純利益
2008年 / 17,661 / 819
2009年 / 17,735 / 1,631
2010年 / 18,069 / 2,165
2011年 / 19,497 / 2,221
2012年 / 19,975 / 3,053
2013年 / 20,400 / 2,388
2014年 / 21,402 / 2,718
2015年 / 21,514 / 2,730
2016年 / 21,719 / 3,087
2017年 / 22,719 / 2,970
2018年 / 23,468 / 2,973
2019年 / 23,964 / 3,253


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売上は順調に伸びています。利益はきれいに右肩上がりではありませんが、長期的に見ると成長しています。


◆事業別業績

・事業別売上シェア(2019年実績)
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・事業別売上高
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(資料引用:BCEサイトより)


・事業別売上成長率(2017年、2018年、2019年実績)
ベルワイヤレス
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ベルワイヤライン
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ベルメディア
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ベルワイヤラインが売上の過半を占めていますが、この3年の売上成長率はベルワイヤレスが一番伸びています。5G時代に突入すると、これはより顕著になるでしょう。



・事業別利益シェア(2019年実績)
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・事業別利益

次の資料のsegment profitにご注目ください。事業別利益になります。

2017年
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2018年
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2019年
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利益の伸び率に注目しましょう。

・利益前年比[単位:%]
決算期 / ワイヤレス / ワイヤライン / メディア
2017年 / 109.1 / 102.9 / 96.4
2018年 / 107.5 / 102.6 / 96.8
2019年 / 109.1 / 101.7 / 122.7

やはりワイヤレスの伸び率が目立ちます。



・携帯電話、インターネット、テレビジョンの契約者数(2019年実績)
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3事業ともに、対前年で伸びが見られます。




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キャッシュフロー

決算期/営業CF/投資CF/フリーCF[単位:百万ドル]
2008年 / 5,909 / -2,986 / 1,689
2009年 / 4,884 / -2,854 / 1,456
2010年 / 4,724 / -2,959 / 1,374
2011年 / 4,869 / -3,256 / 1,511
2012年 / 5,552 / -3,515 / 1,670
2013年 / 6,476 / -3,571 / 2,571
2014年 / 6,241 / -3,717 / 2,744
2015年 / 6,274 / -3,626 / 2,999
2016年 / 6,643 / -3,771 / 3,226
2017年 / 7,358 / -4,034 / 3,418
2018年 / 7,384 / -3,971 / 3,567
2019年 / 7,958 / -3,998 / 3818


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フリーキャッシュフローがきれいに増加しています。


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◆1株利益、配当金、増配率

決算期/1株利益/配当金/増配率[単位:ドル]
2008年 / 2.25 / 1.46 /
2009年 / 2.50 / 1.62 / 11.0%
2010年 / 2.84 / 1.83 / 13.1%
2011年 / 3.13 / 2.07 / 13.1%
2012年 / 3.18 / 2.27 / 2.6%
2013年 / 2.99 / 2.33 / 2.6%
2014年 / 3.18 / 2.47 / 6.0%
2015年 / 3.36 / 2.60 / 5.3%
2016年 / 3.46 / 2.76 / 6.2%
2017年 / 3.39 / 2.87 / 4.0%
2018年 / 3.51 / 3.02 / 5.2%
2019年 / 3.50 / 3.17 / 5.0%
2020年 / ---- / 3.33 / 5.0%
※1株利益は調整後。
※2020年は予定額。


配当金を米ドル換算すると・・・
3.33カナダドル=2.531米ドル
(2020年10月16日為替レート:1カナダドル=0.76米ドル)


・1株利益
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・1株あたり年間配当履歴
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(資料引用:BCEサイトより)


・配当方針
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(資料引用:BCEサイトより)


株主還元に熱心で、この13年間は毎年増配しています。2008年以来12年間で、配当金は2.28倍です。配当方針としてフリーキャッシュフローの65〜75%を配当に充てるとしています。


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◆予想配当利回り、外国課税

予想配当利回り:5.94%
(2020年10月17日現在)

高配当株です。増配もしっかりており、長く持つことで投資元本に対する利回りはより上がっていくことでしょう。

配当金に掛かる外国課税は15%とアメリカ(10%)より5%高くなりますが、許容範囲でしょう。




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◆各種指標

実績ROE:18.18%
予想ROE:13.4%
予想PER:18.83倍
実績PBR:2.99倍
自己資本比率:35.34%
(予想値は、2020年10月16日現在)
(実績値および自己資本比率は、2019年12月期)


◆リスク

携帯電話料金の競争が激しくなるリスクがあります。大手通信各社が、携帯電話の「無制限データプラン」を導入しました。利用者は、これまでデータが上限を超えると超過料金を支払っていましたが、通信速度が遅くなるかわりに超過料金が必要なくなりました。これは通信各社にとり収益源を失うことを意味します。実際に、通信大手ロジャースは、2019年10月23日に発表した決算で、この影響が大きく、業績を下方修正した経緯があります。これは過去の記事で紹介した通りです。


okeydon.hatenablog.com


では、BCEへの影響はどうか?2019年10月31日の決算発表を確認しましょう。

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(引用:BCEサイトより)

売上高、純利益、EPS、フリーキャッシュフローの全てが前年比で伸びています。

全社的には問題ないことが分かりました。次に、ワイヤレス事業について、深掘りしていきます。

ワイヤレス事業の利益は、第3四半期に3.5%増加しています。これは、加入者が継続的に増えていることによります。また、「無制限データプラン」導入による超過料金の収益が取れなくなった影響以上に収益が伸びたということです。

従いまして、「無制限データプラン」導入によるBCE決算への影響は、昨秋の時点ではなかったということです。これはワイヤレス事業だけにおいても、影響がないというのが投資にあたり安心材料になると思います。


過去に、アメリカで、「無制限データプラン」の導入を発端に、通信大手各社の業績が悪化して株価が急落し、立ち直るのに1年を要した経緯があります。BCEに限らずカナダの通信各社への投資にあたり、「無制限データプラン」による影響については、今後も注視する必要があるでしょう。

その後は、新型コロナウィルスの影響度合いが大きく、BCEの決算レポートにも、そちらの記述ばかりになっています。


◆新型コロナウィルスの影響

新型コロナウィルスの影響はどの程度でしょうか?第2四半期決算を確認しましょう。

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売上高は、第2四半期では前年比9.1%減とかなりの影響が見られ、年初来では5.0%減となっています。EPSは、第2四半期では前年比32.2%減、年初来では16.3%減と、相当な影響が見られます。


・2020年第2四半期の減収原因
新型コロナウィルスによる経済的および商業的活動の減少により3つのセグメントすべてで売上高の減少がありました。前年同期と比較して9.1%減少です。

メディア広告収入、ワイヤレス製品の売上およびアウトバウンドローミングの収入は、新型コロナウィルスの影響を最も大きく受けました。サービス収益は、ワイヤレスサービス収益の減少、音声、衛星TV、レガシーデータの収益の継続的な減少およびメディア広告と加入者の収益の減少により、前年比7.5%減少しました。後払いおよび前払いのワイヤレス、小売インターネット、およびインターネットプロトコルテレビ(IPTV)の加入者ベース、および2019年のレートのフロースルーが増加します。製品の収益は、主に新型コロナウィルスに起因するワイヤレス製品の売上の減少と大企業の顧客への機器の売上の減少により、前年比20.7%減少しました。


・携帯電話事業の減収要因
売上高は、サービスと製品の両方の収益の減少により、2020年第2四半期に11.0%減少し、上半期に6.6%減少しました。

サービスの売上高は、2019年の同時期と比較して、四半期で6.2%減少し、年初来で2.9%減少しました。

その原因は、顧客の出張の減少とこの四半期中に多くの加入者が、外出を控えてステイホームしたため、Wi-Fi使用に伴ってデータ超過が減少しました。ビジネスマンの出張の減少やパンデミックによるローミング料金の免除も影響しています。

減収の要因は、新型コロナウィルスによるものとされ、懸念事項である価格競争によるものではないようです。


・携帯電話事業の明るいニュースも
加入者の増加数
プラス4.0%(2020年第2四半期と2019年第2四半期を比較)

2020年第2四半期の後払い解約率
0.82%(2019年第2四半期と比較して0.24ポイント改善)

携帯電話の加入者数は増加して、解約率は減少しました。


キャッシュフロー増加の要因
営業キャッシュフローは、主に運転資金からの現金の増加により4億6,900万ドル増加しました。これは新型コロナウィルスに関連して、政府の救済措置による納税の延期によるものです。


・この先の新型コロナウィルスの影響予想
なお、BCEは、新型コロナウィルスの、この先の影響について、「COVID-19の混乱の重症度と期間によっては、当社の事業と財務結果は今後も重大かつ悪影響を受ける可能性があります。現時点では、このような将来の影響の大きさを見積もることはできません。」としています。


◆まとめ

この先1〜2年間は新型コロナウィルスの影響は否定できません。しかしながら、通信サービスはインフラですので不況に強いです。この先は5Gが通信インフラとしてあらゆるシーンで重用されます。フリーキャッシュフローは右肩上がりですし、毎年増配していることからも、この先も長期目線では増配が維持されることが期待できます(ただし、新型コロナウィルスの影響が大きく2021年はどうなるか不明です。減配の可能性もあるでしょう。)。高配当銘柄 長期投資 配当金再投資にはうってつけの投資先です。株価成長は期待できませんが、40〜48米ドル(NY証券取引所)のボックス圏で動いていますので、その動きを鑑みながら投資のタイミングをはかればいいと思われます。僕okeydonは、株価と相談しながら近いうちに追加投資する予定です。


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投資判断は自己責任にてお願い致します。



今日も何事にも適温でまいりましょう。


関連銘柄です。
5G銘柄で儲けたい。
okeydon.hatenablog.com



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