こんにちは、okeydon(桶井 道/おけいどん)です。
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商社の第2四半期の決算発表ラッシュが始まりました。
この記事では、昨日11月1日に発表した三井物産の第2四半期決算について書きます。
三井物産の第2四半期決算は良い内容でした。
当期利益(予想)の上方修正と増配と自社株買いを発表しました。
◆第2四半期実績
上半期利益実績は5391億円でした。前年比+1345億円です。当初公表の当期利益目標(年間)は8000億円でしたので、進捗率は67%と好調です。
(資料はいずれも三井物産のサイトより引用)
◆当期利益の上方修正
好調な進捗状況を受け、当期利益目標(年間)が+1800億円も上方修正されて、年間9800億円と1兆円が見える数字になりました。
セグメント別で見ても、多くのセグメントで上方修正され、下方修正されたセグメントはありません。単一のセグメントが牽引するものではないことはポイントでしょう。とはいえ、金属とエネルギーの資源系で、全体利益の3分の2を稼いでいることは理解しておく必要が有ります。
◆増配
これまで年間配当予想は「120円」とされていましたが、「130円」と10円の増配が発表されました。前期実績は105円ですので、23.8%の増配です。
ここで、さらなる増配の可能性を探りましょう。昨年度の実績を見ます。
昨年度は105円配当でした。それに対して、1株あたり利益は499.71円でした。よって、配当性向は21%でした。
それに対して今年度は・・・
今年度の1株あたり利益予想は620.65円です。これに昨年度並みの配当性向21%を掛け合わせると、130円になります。昨年度を意識した計算になっていることが分かります。
当期利益予想は9800億円に上方修正されました。上半期利益実績は5391億円でした。進捗率は55%です。日本企業は保守的に発表することが多いので、当期利益1兆円も期待できるのではないでしょうか。そうなると、さらなる増配にも期待が持てます。
◆自社株買い
合わせて自社株買いも発表されました。1400億円を上限とする規模です。
自社株買いを行なうと、それだけ株価が上がります。そして、株数が減ることで増配の可能性にもつながります。
◆持続的な株主還元
増配にしても、自社株買いにしても、持続的に行われていることは評価できます。
◆為替レート予想
商社の決算では為替レートを見ておく必要が有ります。下期は1ドル140円と、保守的なことが多い日本企業としては、やや攻めた予想になっているように感じます。