おけいどんの適温生活と投資日記(FIRE生活、世界30ヵ国の増配株、ETF、リート投資)

アーリーリタイア ブロガー 桶井 道/おけいどんがFIRE生活と投資、介護(父は要介護5、母はがんサバイバー)について綴ります。投資歴25年、日米など30ヵ国の増配株、ETF、リート。【メディア掲載/コラム連載】多数、プロフィールに記載。【著書】 3冊(FIRE本、米国ETF投資本、新NISA活用本、Amazonにて桶井 道で検索して下さい)【仕事依頼について】問い合わせフォーム(「カテゴリー検索」から探せます)からお願いします

●EPS(1株あたり利益)の成長が銘柄選びの基本も、中身をよく見ること

こんにちは、okeydon(桶井 道/おけいどん)です。


今日の記事には投資の専門用語がありますが、投資判断には大切な内容ですし、できるだけ優しく解説し、かつ短くまとめましたので、どうか最後までお付き合いください。


投資判断をする折に、EPS(※EPSとは、詳しくは後述)を確認されると思います。EPS成長していることが基本ですね。しかしながら、EPSだけに注目せずに、中身を見ることが大切だということを、この記事で説明します。昨春出版した拙著にてEPSのことを書きましたが、さらに深掘りします。



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◆株価の公式(株価の決まり方)


(拙著「今日からFIRE! おけいどん式 40代でも遅くない退職準備&資産形成術」より引用)


株価の基本は、次の公式であることは、過去にも弊ブログでお伝えしましたし、拙著にも書きました。マネー誌やネットでもよく書かれています。

株価=EPS×PER


言葉をおさらいしておきますね。EPSとは、一株あたり利益です。純利益を発行済株式数で割ることで算出できます。

PERとは、簡単に言えば人気度です。少し詳しく、けど分かりやすく説明すれば、その会社の年間純利益の何倍まで株が買われているか示す数値です。

日本株のPERの目安は大体15倍くらい、米国株では20倍くらいです。これは、年間純利益の15倍、もしくは20倍まで株が買われていることを意味します。


株高の王道は、EPS成長にあります。EPS成長により株価が上がることを業績相場と言います。それが理想です。

一方で、企業業績が奮わず金融緩和により株価が上がる金融相場では、PER上昇により株価が上がっています。


◆EPSの中身を見る

話をEPSに向けます。理想の株高はEPS成長と説明しました。しかしながら、EPSだけを見て判断するのは危険です。

EPS成長していたとしても、売上高や営業利益が成長しているとは限らないからです。投資先を選定する基本は、会社が成長していることを見ることです。つまり、増収増益、噛み砕きますと売上高も営業利益も成長しているということです。


あれ?どういうこと?EPSが成長しているなら、少なくとも営業利益は増えてるんじゃないの?と思いますよね。実は、必ずしも、そうではありません。


減収増益とか、減収減益でも、EPSだけ成長させることは可能なのです。減収増益とは、売上高は減っているけど、営業利益は増えているという意味です。減収減益とは、売上高も営業利益も減っているという意味です。


どういうことか?なぜ、そんなことが可能なのか?解説しますね。


◆減収増益でもEPS成長するケース

減収増益でもEPS成長するというのは、どういうケースか?

例えば、売上高は減っているのに、コストカットにより営業利益が増えた場合です。こういう利益成長には限界があります。売上高が増えてこその企業で成長です。


◆減収減益なのにEPS成長するケース

さらには、減収減益なのに、EPSが上がることはあるのか?

あります!売上高も営業利益も減っているけれども、営業外利益が増えているケースがそれにあたります。例えば、本社ビル売却、土地売却、有価証券売却などにより営業外利益を上げれば、見た目のEPSは取り繕えるのです。これは本業では儲かってないということです。


ほかにも、自社株買いにより発行済株式数を減らすことで、EPSが上がるマジックもあります。

分かりやすく例をあげましょう。前年、純利益100億円、発行済株式数1億株なら、EPSは100円(100億円÷1億株)です。そして、本年、純利益99億円、自社株買いにより発行済株式数を9500万株にすれば、EPSは104円(99億円÷9500万株)になる訳ですね。減収減益なのに、つまり売上高も営業利益も前年より減っているのに、EPSは成長しているということになります。



◆まとめ
会社として、一時的な業績悪化のなか、株主に報いるために、こういう手段で見た目のEPSを上げる努力をすることは、一定の評価はできます。しかしながら、それは一時的なものです。

本来は、本業で売上成長して、かつ本業で利益成長(営業利益)すること、つまり、増収増益が王道です。



投資判断する折は、EPSばかりに気を取られないよう、こうしてしっかりと中身を見ることが大切です。



今日も何事にも適温でまいりましょう。



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