こんにちは、okeydon(おけいどん)です。
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オリックスが、11月2日に、第2四半期決算を発表しました。サプライズがありました。
この記事では、オリックスの決算発表の概略説明と増配の可能性を分析します。
◆業績
上期の当期純利益は938億円と、前年同期比41.0%減です。
(オリックス決算資料より引用。以下同様。)
セグメント(事業)別に儲かっているのかを見てみましょう。オリックスは多角経営をしており、実に10ものセグメントに分かれます。
コロナで厳しい状況ではありますが、このように全てのセグメントにおいて利益を出しています。なかには、前年より利益を出していたり、前年並みだったりするセグメントさえあります。これは強い事業ポートフォリオと言えます。
◆業績予想
これまで未発表だった、2021年3月期の決算予想が発表されました。当期純利益の予想は、1900億円です。2020年3月期は3027億円でしたので37.2%減と、コロナの影響はかなりのものです。
新型コロナの収束期は不透明ではあるものの最悪期は脱してる。しかしながら、まだ一定の影響は残る。・・・としています。
◆株主還元
・配当予想
2021年3月期の年間配当予想は、前年同様の76円、もしくは配当性向50%の高い方を採用する旨発表しました。
従来から、2021年3月期に限り、一時的に配当性向を50%とする旨を発表していましたが、今回はそれに加えて76円配当を約束してくれました。
これは、最低でも配当金を前年同様とし、業績によっては増配するということを意味します。
・自社株買い
最大442億円の自社株買いをする旨発表しました。2019年10月に、最大1000億円の自社株買いを発表しましたが、558億円まで実施したところで、コロナ禍により停止していました。それを再開するということです。実施期間は11月9日から2021年3月31日、取得株数は5000万株(上限)とし、これは発行済み総株数(自己株式を除く)の4%に相当する株数になる見込みです。単純計算では、4%の株価アップが期待できます。
これは、財務への自信、コロナの最悪期からの脱却、株主還元の意識と取れます。
◆増配の可能性を分析
最後に、増配の可能性を分析してみましょう。先述の通り、2021年3月期の当期利益の予想は、1900億円です。配当性向50%となると、950億円を配当に充てることができます。
発行済み総株数(自己株式を除く)は、1,247,723,394株です。上期配当は31円です。単純にこれら乗することで、上期の配当総額が計算でき、43,670百万円です。
発表通り、2021年3月31日までに5000万株の自社株買いをすると、発行済み総株数は、1,197,723,394株となります。下期配当予想は41円です。これらを乗すると、下期の配当総額は49,107百万円となります。
上期と下期の配当総額は、92,777百万円(=928億円)です。上述の通り配当性向50%で950億円が配当原資ですから、22億円ほど余裕があることになります。これを自社株買い後の発行済み総株数となる1,197,723,394株で除すると、一株あたり1.8円です。
従いまして、当期利益1900億円を達成すれば、1.8円程度の増配が期待できそうです。
今日も何事にも適温でまいりましょう。
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