こんにちは、okeydon(おけいどん)です。
Follow @okeydon
米国株は、金融緩和と財政支出による金融相場から順調に推移しています。一見してコロナは無かったかのような値動きです。この先、株価はどうなるのでしょうか?
(チャート引用:世界経済のネタ帳)
今日は、S&P500のEPS(1株利益)予想から、米国株の行方を考察したいと思います。
縦軸:ポイント、横軸:年
(グラフ:ブルームバーグのデータより自作)
市場予想の平均を見ますと、2020年予想EPSは129.24です。これは、2019年実績値152.44から15.2%ものダウンです。
それに対して、S&P500指数の現在の数値(2020年9月15日終値)は、3401.20です。順調な推移を示していますが、EPS成長を伴っていないため、予想PERは実に26.31倍にもなっています。これは結構高い数値です。改めて金融相場であることが認識できます。
この先のEPS予想を確認しましょう。同じく市場予想の平均を見ますと、2021年予想EPSは164.42と過去最高を更新し、2022年はさらに成長して191.52となっています。2021年にはコロナから立ち直って成長を取り戻していく予想というわけです。このことから、目先は金融相場ではありますが、来年には業績相場にリレーできる予感がしてきます。
いえ、それどころか、FRBが少なくとも2023年末までゼロ金利政策を維持する方針を表明していることから、金融緩和は続きますので、金融相場と業績相場の「2階建て相場」になるかもしれません。
【S&P500の予想PERチャート】
(チャート引用:楽天証券より)
この先の株価を予想するために、ここで、S&P500指数のPERの推移を確認しましょう。1990〜2020年の30年間で、S&P500指数の予想PERは、1999〜2000年のITバブル時に26倍を超えたことを除くと、概ね12〜20倍の間で動いてきました。ここから見ても、今の26.31倍ははバブルだと言えますね。
今のS&P500指数の上昇は、ハイテクセクターに牽引されています。もしもバイデン大統領が就任したら、GAFAへの課税を示唆していることから、雲行きが怪しくなりそうです。トランプ大統領が再任なら、この流れは続きそうです。
次に予想EPSと過去のPER推移を掛け算することで、S&P500指数を予想してみましょう。
2021年の予想EPSは164.42です。
予想PERが現在の26.31倍だと、
164.42×26.31=4325.9です。なかなかの数値ですね。これは、金融相場と業績相場の「2階建て相場」になった場合です。
予想PERが低くなり12倍だとすると、
164.42×12=1973.0です。
16倍で、
164.42×16=2630.7です。
20倍で、
164.42×20=3288.4です。
2022年についても同じ計算で参考値は算出できます。
予想PERが12倍で、
191.52×12=2298.2です。
16倍で、
191.52×16=3064.3です。
20倍で、
191.52×20=3830.4です。
26.31倍で、
191.52×26.31=5038.9です。
この先も金融緩和は継続されて、当面は金融相場が続くでしょう。よって、株価は支えられます。PERが12倍まで落ち込むことは考えにくいです。
この先の展開として、さらに株価が上がるかどうかは、企業業績にかかっていると思います。そこで、この先は、S&P500指数の予想EPSを定期的に確認していきたいところです。
投資判断は自己責任にてお願い致します。
今日も何事にも適温でまいりましょう。
【もみあげ流 米国株投資講座】
もみあげさん、ご出版おめでとうございます!!10/17発売です。
内容紹介
米国在住の人気米国株ブロガーが、米国株投資と独自のデータ分析で投資するべき米国株銘柄を徹底解説! これから投資するべき米国株がこれでわかる! 米国株を始めたい初心者はもちろん、個別銘柄投資に挑戦したい中・上級者にもお勧めです!
価格:1,628円 |