おけいどんの適温生活と投資日記(世界中の高配当株、増配株、ETF、リート、投資信託に投資)

桶井 道/おけいどんが、投資、介護(父は要介護5、母はがんサバイバー)について綴ります。投資歴27年、日米など世界各国の高配当株・増配株(+半導体株・AI株を愛する)、ETF、リート、投資信託。【メディア掲載/コラム連載】多数、プロフィールに記載。【著書】 6冊(FIRE本、米国ETF投資本、新NISA活用本、世界の高配当株投資本、ビギナー向け投資本、投資小説などAmazonにて桶井 道で検索して下さい)【仕事依頼について】問い合わせフォーム(「カテゴリー検索」から探せます)からお願いします。

レアアース株は本当に買い時なのか? 注目される今、安易に飛びつく前に知っておきたいこと

こんにちは、okeydon(桶井 道/おけいどん)です。


近年、日本のレアアース関連株が注目を集めています。

その背景にあるのは、単なる市況の変化ではありません。日本がレアアースを国家戦略物資として位置づけ、調達・備蓄・自前化に本格的に動いていることが、株価を押し上げる大きな要因になっています。


日本は過去、中国への依存度の高さからレアアース供給リスクを痛感してきました。

その反省を踏まえ、政府主導で調達先の分散、備蓄の積み増し、産業主導で省レアアース化、別材料への置き換え、リサイクル・再利用を行ってきました。政府は、さらには国内での採掘や精製技術の確立に動いています。南鳥島の深海での採掘は報道で見られた方も多いと思います。



こうした取り組みはJOGMECなどを軸に進められており、日本がレアアース確保を「国家戦略として継続的に進めている」ことを、市場に強く印象づけています。


この結果、関連企業の株価には将来期待が一気に織り込まれています。しかし、注意すべきなのは、その多くが業績やEPSの急成長を伴っていないという点です。

現実には、採掘や精製は時間もコストもかかり、すぐに利益が跳ね上がるビジネスではありません。それにもかかわらず、株価が上昇しているのは、期待先行でPERだけが切り上がっている状態だと言えます。


先日の記事で解説したとおり、


株価=EPS×PER


で決まります。


今回のレアアース関連株の動きは、EPSが動いた結果ではなく、「国家戦略に組み込まれた」というストーリーによってPERが拡大したケースです。

これは短期的には株価を押し上げますが、PER主導の上昇は非常に不安定でもあります。

仮に政策の進展が想定より遅れたり、コスト負担が重くなったりすれば、市場の期待は簡単に後退します。そのとき、EPSが伴っていなければ、株価は急速に調整されます。これはテーマ株に共通する典型的な動きです。


日本のレアアース戦略そのものは重要で、長期的な意義も大きいでしょう。国民として成功してほしいと願っています。投資家としても期待します。


ただし、投資判断では、「国家として重要」や「国民として応援したい」と「企業の利益が伸びる」は別物だと切り分ける必要があります。


いま起きている株価上昇がEPSによるものか、PERによるものか。この視点を持たないまま飛びつくと、期待が剥落した局面で大きなリスクを抱えることになります。


今日も何事にも適温でまいりましょう。