こんにちは、okeydon(桶井 道/おけいどん)です。
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従来NISAの弱点をおおよそ解決した新しいNISAのことを、僕は「神NISA」と呼んでいます。
11/13に出版した、おけいどん式NISA本では、はじめに(前書き)の冒頭に、「神NISA」と書いています。
ところが、新しいNISAにもデメリットがあります。神NISAと称えるのみではなく、ちゃんとデメリットもお伝えします。
この記事では、新しいNISAのデメリットを書きます。
◆新しいNISAのデメリットとは
新しいNISAには3つのデメリットがあります。
1) 損益通算および繰越控除が使えない
2) 投資対象が限定される
3)18歳未満は使えない
ひとつずつ解説します。
1) 損益通算および繰越控除が使えない
NISA口座では、特定口座や一般口座では可能な「利益と損失の損益通算」が出来ません。
たとえば、NISA口座ではない特定口座等で個別株を購入し、購入時よりも値下がりした状態で売却し「譲渡損」が発生したとします。
その譲渡損は、その年のうちに発生した別の株式などの利益と相殺することができます。
これを「損益通算」といいます。
そして、相殺し切れなかった利益だけが課税対象となります。つまり、得した分と損した分を課税の前段階で相殺できるということです。
NISA口座ではこれができません。
さらには、NISA口座では「繰越控除」も出来ません。
その年のすべての利益と相殺しても、相殺し切れないほどの譲渡損が発生することがあります。 特定口座等であれば相殺し切れなかった譲渡損を、翌年以降、最長3年間まで繰り越して、翌年以降の利益と相殺することが可能です。
NISA口座では、これも不可能です。
「損益通算」も「繰越控除」も使えませんから、NISA口座では負けない投資が求められます。
2) 投資対象が限定される
従来のNISAにも投資対象に制限があるように、新しいNISAでも投資対象が限定されます。
つみたて投資枠については、原則として、つみたてNISAと同じ投資信託及び一部の東証ETFにのみ投資が可能です。長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託および東証ETFとなります。
この制限について、僕はデメリットというより、むしろメリットに思えます。投資初心者が変な金融商品を掴まないために、親切な制限をしていると思います。
成長投資枠については、一般NISAを踏襲するのではなく、新たな制限が設けられています。
次のものが、成長投資枠の対象外になります。
非上場株式
預貯金
債券
公社債投資信託
MMF・MRF
eワラント
上場株価指数先物
FX(外国為替証拠金取引)
金・プラチナ等
高レバレッジ型および毎月分配型の投資信託・ETF
信託期間20年未満の投資信託・ETF
整理/監理銘柄
安定的な資産形成に向かないもの、投資リターンが期待できないものが対象外になるのは理解できます。レバレッジをかけるなど上級者向けの金融商品が外されていることはむしろウェルカムです。毎月分配型は資産形成に向きません。整理銘柄、監理銘柄は倒産リスクがあり手出し無用です。
そう考えるに、ほぼ制限して然るべき金融商品ばかりなのです。
つまり、投資対象が制限されることは、初心者には、むしろメリットと言えるでしょう。
3)18歳未満は使えない
新しいNISAが使えるのは18歳以上とされています。従来NISAにあった「ジュニアNISA」は廃止されました。
これが、新しいNISAの最も残念なデメリットではないでしょうか。
◆まとめ
このように3つのデメリットがある新しいNISAではありますが...
僕としては、1番のデメリットは「新しいNISAを使わないで投資すること」と思ってます。
永遠に非課税というのは、やはり最強ですね。もし、新卒で社会人になった22歳から投資を始めるのなら、60歳までの38年間、65歳までなら43年間にも亘って、非課税で投資をし続けることができるのです。本来なら20.315%課税され続けるわけですから、これは大きいです。新しいNISAを積極的に活用しましょう。
◆関連書籍
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今日も何事にも適温でまいりましょう。
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