2019年8月27日、フィリップ・モリス・インターナショナルがアルトリアと合併交渉中との報道がありました。
まだ、決定したことではありませんが、このニュースを受けて、株価は大きく動いています。2019年8月27日23:30(付近)現在、フィリップ・モリス・インターナショナルの株価は7.8%も下げ、アルトリアは7.4%も上げています。
こんにちは、okeydon(おけいどん)です。
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フィリップ・モリス・インターナショナルがアルトリアと合併交渉しているとの報道について現時点での情報を要約し、さらに過去の両社の経緯、投資家への影響などを含めて記事にしたいと思います。
報道によりますと、フィリップ・モリス・インターナショナルは、アルトリアと、株式交換方式による対等合併ついて協議中です。
両社は、元はひとつの会社(アルトリア)でした。2008年に、アルトリアがフィリップ・モリス・インターナショナルをスピンオフ(分離)した経緯があります。今回、この合併交渉がまとまると、10数年の時を経て再びひとつになるということになります。
2008年以降、アルトリアは、米国でタバコ事業を行ないマルボロを販売しています。また、Juul(電子タバコ会社)に出資して35%の株式を保有しています。カナダのクロノス(大麻産業)にも出資して45%の株式を保有しています。これら出資を通じて、紙タバコ以外の分野に進出しているわけです。
一方、フィリップ・モリス・インターナショナルは、海外(アメリカ国外)で事業を行ない、世界各国で紙タバコを販売しています。現在は、iQOSに注力しています。
2019年8月26日現在の時価総額は、フィリップ・モリス・インターナショナルが約1,120億ドル、アルトリアが約880億ドルです。合併が実現すると2000億ドル企業となります。時価総額ランキングでは、ボーイング、インテル、ウェルズファーゴと同規模になります。
タバコ業界は、先進国では喫煙率が低下し、タバコの売上本数が減るなか、値上げにより売上を確保しています。電子タバコ、加熱式タバコ、大麻など新しい成長ストーリーを模索している状態です。合併もそのひとつということなのでしょう。
フィリップ・モリス・インターナショナルの発表によりますと、「協議が合意に達するという保証はなく、合意に達したとしても統合に至らない可能性もある。取締役会や株主、当局の承認を必要とする。」ということです。
僕okeydonは、両社に投資していますので合併交渉の行方がとても気になります。どうなることでしょう。
合併する場合の懸念材料は、(okeydonが現時点で思いつく限りでは)次の通りです。
・特定口座で保有している両社の株が、合併により一般口座に移されないかということです。そうなると税務処理が面倒になります。
・単位未満株が発生する場合、強制的に売却され現金化される可能性があります。
・おそらく株式交換されるでしょうが、株+現金というリスクもあります。となると、一部が強制現金化ということを意味します。
・フィリップ・モリス・インターナショナルは、アメリカ国外で事業しており、80/20カンパニーの認定を受けて、配当金に掛かる源泉徴収税率が0.2〜0.3%です。合併によりこの認定が受けられなくなると、源泉徴収税率が10%になります。単純計算になりますが、配当金(手取り)が8%ほど目減りする計算になります。
今日も何事にも適温でまいりましょう。
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