おけいどんの適温生活と投資日記(FIRE生活、世界30ヵ国の増配株、ETF、リート投資)

アーリーリタイア ブロガー 桶井 道/おけいどんがFIRE生活と投資、介護(父は要介護5、母はがんサバイバー)について綴ります。投資歴25年、日米など30ヵ国の増配株、ETF、リート。【メディア掲載/コラム連載】多数、プロフィールに記載。【著書】 3冊(FIRE本、米国ETF投資本、新NISA活用本、Amazonにて桶井 道で検索して下さい)【仕事依頼について】問い合わせフォーム(「カテゴリー検索」から探せます)からお願いします

●日本株の5年間の成長率を追う~日経225全銘柄の成長を検証~

こんにちは、okeydon(おけいどん)です。


先日、アメリカS&P100銘柄の5年間成長率を検証して、アメリカ株の強さを思い知らされる結果となりました。では、日本株はどうなのだろうと思いました。そこで、今日は日経225全銘柄の5年間成長率を検証したいと思います。アベノミクスに刺激された日本株は、この5年間でどうなったのでしょうか。
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検証の対象は、日経225のうち上場5年未満の2社を除いた223社とします。2014年始値、2019年始値、成長率、予想配当利回り(2019年5月24日現在)を一覧にまとめました。



◆5年間成長率2.5倍以上
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この5年間で株価が2.5倍以上になっている企業が12社あります。全223社(225社のうち、上場5年未満の2社を除く223社)のうち約5.4%です。1位は資生堂の約4倍、インバウンド景気、不況知らずで、さすが日本が誇るビューティブランドですね。2位は日産化学の約3.5倍、最新の決算発表を見ますと、営業利益と経常利益は5年連続最高益を更新、当期純利益は6年連続最高益を更新と絶好調です。これが株価の裏付けですね。3位は東海カーボンの約3.3倍、利回りも4.43%あり、キャピタルとインカム両方が取れる優秀な銘柄です。4位はキッコーマンの約3倍です。5位はユニー・ファミリーマートHDの約2.8倍、個人的に、小売りセクターが上位に食い組んでいるのはちょっと意外ですね。6位以下は順に、ソニーニチレイヤマハ塩野義製薬中外製薬、明治HD、日本水産と続きます。

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(資生堂は強いです)


◆5年間成長率2倍以上2.5倍未満
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この5年間で株価が2倍以上2.5倍未満になっている企業が10社あります。2.5倍以上の企業を含めると、2倍以上の企業は22社となり、全223社のうち約1割です。配当貴族と言われる花王が15位に入り、成長率は約2.4倍と成長も伴っています。18位の昭和電工は約2.1倍で利回り4.24%とキャピタルとインカム両方が取れています。そのほか、有名どころが揃っています。


◆5年間成長率1.75倍以上2倍未満
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この5年間で株価が1.75倍以上2倍未満になっている企業が15社あります。1.75倍以上は合計37社となり、全223社のうち16.6%です。約6分の1です。


◆5年間成長率1.5倍以上1.75倍未満
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この5年間で株価が1.5倍以上1.75倍未満になっている企業が14社あります。1.5倍以上は合計51社となり、全223社のうち22.9%です。4~5社に1社という計算ですね。


◆5年間成長率1.25倍以上1.5倍未満
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この5年間で株価が1.25倍以上1.5倍未満になっている企業が32社あります。1.25倍以上は合計83社となり、全223社のうち37.2%です。3社に1社という計算ですね。5年1.25倍以上になる、つまり毎年約5%ずつの成長するのが3社のうち1社では、ちょっと少ないなという印象です。


◆5年間成長率1倍以上1.25倍未満
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この5年間で株価が1倍以上1.25倍未満になっている企業が47社あります。プラスパフォーマンスは合計130社となり、全223社のうち58.3%です。6割弱です。プラスパフォーマンス全体がこの割合では、日本株は弱いなという印象でも仕方がないですね。ただし、高配当株が多く含まれて、トータルリターンにすると違った光景が見えてきます。利回りが4~5%の銘柄は、5年で20~25%の配当金が入る計算になります。キャピタルでさえなくとも、これは大きいです。

以上が、プラス成長銘柄となります。



続いて、マイナス成長銘柄となりますが、ここから先は、成長率順ではなくトータルリターン順で一覧にします。ただし、トータルリターンは、5年間成長率に、予想配当利回り(2019年5月24日現在)を5倍した結果を加算した近似値です。税金は勘案していません。やや乱暴な計算ですがご容赦ください。


◆5年間成長率マイナスのうち、配当でカバー可と思われるもの
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この5年間で株価がマイナスでも、配当でカバー可と思われる企業が26社あります。トータルリターンでプラスになるのは156社、全223社のうち70%です。逆に見ると30%がトータルリターンがマイナスということですが、日本株はやはりちょっと弱く感じますね。


◆5年間成長率マイナスのうち、配当でカバー不可と思われるもの
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この5年間で株価がマイナスで、配当でカバー不可と思われる企業が67社あります。全223社のうち30%です。トータルリターンがマイナスが30%ということです。金融銘柄が目立ちますね。


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全体を見ての感想は、マイナスリターンの割合が大きいということです。アメリカ株S&P100銘柄に比べると劣後しています。日本株投資は、しっかりとした業界分析、銘柄分析、そして分散投資が前提となるということです。特に、ここ数年流行している日本株独特の優待を目的とした投資をする場合、優待に目を奪われずに銘柄分析をしっかり行なうよう注意が必要です。5年間保有して、トータルリターンが70%以下とか目も当てられません。


投資判断は自己責任にてお願い致します。


今日も何事にも適温でまいりましょう。


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