おけいどんの適温生活と投資日記(セミリタイア、世界高配当株収集家)

セミリタイア適温生活と投資について綴ります。現在は時短社員、2020年春にアーリーリタイア予定。投資(分散投資という名のもと世界の株を収集)、節約、節税、銀行との付き合い、親孝行、ホテル、スイーツなど。

●リース取引の会計基準変更が生じた場合のリース会社への影響(主要リース会社に問い合わせた結果)

こんにちは、okeydon(おけいどん)です。


昨今、新聞各紙で、リース取引(国内オペレーティングリース)の会計基準変更により企業のリース離れが起こる懸念があると報道されています。その報道を受けて、リース会社の株価が下がった日もあります。そのことに関して、当ブログで3月12日に取り上げました。

今日はその続編です。東証一部上場の主要リース会社7社に問い合わせして、そこで得た回答を踏まえて、追加情報を綴りたいと思います。

各社への問い合わせは3月10日〜11日に行ない、質問内容は次の通りです。メールもしくは電話にて問い合わせして、メールもしくは電話にて回答を得ました。


質問内容
①売上に占める国内のオペレーティングリースの割合
②利益に占める国内のオペレーティングリースの割合
③国内オペレーティングリース取引の会計基準変更が生じた場合の影響とその対策


問い合わせした7社のうち、執筆段階で回答を得られたのは次の5社です。
1 オリックス
2 興銀リース
3 芙蓉総合リース
4 三菱UFJリース
5 リコーリース



1 オリックス
3月10日(日)にメールにて問い合わせをして、翌日11日(月)のお昼過ぎには電話を頂戴しました。素早い対応は好印象です。

質問に対して、ホームページのどこでその答えを開示しているのか、またその見方についてなど回答を得ました。その回答を踏まえて、再度分析した結果は次の通りです。

オリックスの売上に占める国内オペレーティングリースの割合は約9%です。その多くがオートリース(自動車)です。オートリースにはメンテナンスなどのメリットがありアウトソーシングをする意味合いがあります。僕okeydonも、勤め先で数年前まで営業車を調達する担当でしたが、自社購入は数台に過ぎず、ほとんどをリースに頼っていました。メンテナンス、リコール対応、車検対応など、全てリース会社側に投げられるのは非常にメリットが高いといえます。そして、初期費用も抑えられます。リースに投げるメリットは、貸借対照表に載せる、載せないだけでは語れないのです。また、そもそも論として、前記事にも記述しましたように、オリックスはリースだけの会社ではなく多角経営です。

よって、会計基準変更が生じたとしても、オリックスへの影響はほぼ無いと思われます。
f:id:okeydon:20190316141745j:plain



2 興銀リース
電話にてお話しましたが、丁寧な印象でした。

オペレーティングリースは、主に5年契約が多く、売上で割合を見るとミスリードになるため、残高に占める割合を回答頂きました。2018年3月期で、国内外オペレーティングリースは10%弱、このほとんどが国内のものとのことです。利益ベースでの開示はしておられません。興銀リースの顧客は、メンテナンスへの利便性を感じるなど「貸借対照表に計上する、しない」の違いでリース契約をされておらず、もしも会計基準変更が生じても影響は少ない。対策として、サービスの充実を行なっていき、結果 顧客を繋ぎとめていきたい。

また、okeydonから、「みずほリースに社名を変更して、海外事業に注力していくことで成長していくということですか?」とお聞きすると、その通りということでした。

よって、会計基準変更が生じたとしても、興銀リースにはほぼ影響がないと思います。



3 芙蓉総合リース
質問内容に対しては情報を開示していないということでした。また、オペレーティングリースに関しては2018.3期有価証券報告書23ページに記載しているので、そちらで確認して欲しいという回答を得ました。

f:id:okeydon:20190316135113j:plain
(資料引用:2018.3期有価証券報告書より)

売上 590,201百万円
うちオペレーティングリース 120,478百万円
シェア 20%

売上に占めるオペレーティングリースの割合は20%あります。国内外の比率は開示されておらず不明です。

また、同有価証券報告書13ページに次のような記載があります。

戦略分野の選択と集中
最も成長が期待できる6つの「戦略分野」を利益成長のドライバーと位置付け、この分野に経営資源を集中的に投入して、不動産、航空機などの収益性の高い営業資産を積み上げ、事業ポートフォリオの入替を進めることで、ROAの向上を図ってまいります。また、4つの「コア分野」においては、顧客基盤の維持・拡大により、当社グループの強みを維持・強化してまいります。

[戦略分野]
・不動産
・エネルギー
・環境
・医療・福祉
・航空機
・海外
・新領域

[コア分野]
オートリース
・ベンダーリース
・国内コーポレート
ファイナンス

成長戦略はしっかりと描かれていることが窺えます。



4 三菱UFJリース
非常に丁寧な回答を頂きました。要約してご紹介します。

オペレーティングリースの売上および利益に関しては開示しておられません。

2019年3月期第3四半期決算ベースで、営業資産残高合計のうち、オペレーティングリースの割合は37.4%である。その70%以上は航空機や航空機エンジンなどで、それは世界中に点在しており、これは今回報道された会計基準変更の対象外。国内オペレーティングリースはそれ以外の残高であり、その中には自社保有の賃貸不動産等も含まれていることから、一般的な動産の国内オペレーティングリースの残高はあまり大きな金額ではない。

また、オペレーティングリースを利用する顧客にヒアリングしたところ、リース契約は貸借対照表に計上を必要としないという会計上のメリットを目的としていないとのお声が多いことから、オペレーティングリース取引の会計基準変更が生じたととしても業績に与える影響は限定的であろうと推定する。

そういうわけで、回答にありますように、会計基準変更が生じたとしても業績にはほぼ影響なさそうです。
f:id:okeydon:20190316141823j:plain



5 リコーリース
まず初めに、リコーリースは国内のみの事業展開です。海外事業がないことはどう影響するでしょうか。

リコーリースからも非常に丁寧な回答を頂きました。要約してご紹介します。

全社売上高および売上総利益(粗利益)に占める国内オペレーティングリースの割合はそれぞれ10%未満(2018年3月期)。

中期経営計画(2017〜2019年度)において、「リースの先へ」 というビジョンを掲げており、リースだけでなく事業領域を広げて成長したい。リース取引においても物件の保守などのサービスを付加したり、リース物件の利用頻度に応じてリース料が変動するなどの従量制課金型(サブスクリプション型)の取引など、付加価値のある商品の展開を進めていく。また、リース取引以外では、集金代行サービスなどの手数料ビジネスの拡大や住宅賃貸事業の開始など、社会やお客様の課題を解決するための商品の開発・提供に取り組みたい。

そういうわけで、頂いた回答を見ますと、オペレーティングリースの割合が売上および粗利益に対して10%未満ということから影響は軽微であると予想されますし、具体的な成長戦略も描かれていますので、会計基準変更が生じたとしても、影響はなさそうです。



以上、主要リース会社の有価証券報告書を読んで、またIR担当者とお話をしたり、メールで回答を得たりして到達した結論は、日本国内のオペレーティングリース取引の会計基準変更が生じたとしても、リース会社の業績への影響は軽微であろうということです。ホールドしているリース会社の株式は、長期保有の方針で変わりなくまいります。


話が逸れますが、また個別の企業について、どうこうは申し上げるものではありませんが、情報開示のあり方、IR担当者の対応も、投資先としてどう見るか少なからず影響すると感じました。ウェブフォームで問い合わせをしましたが、残念ながら返信のない企業も2社ありました。これでは、投資する気にもなれません。

さらに、余談ではありますが、もし今も僕okeydonが勤務先で営業車の調達担当ならば、もしくはOA機器の調達担当ならば、企業人としても行動(調達先候補にするかどうか)に出ているかも知れません。


関連記事です。
リース取引の会計基準変更が企業のリース離れを起こす可能性との報道を見た段階で書いた記事です。
okeydon.hatenablog.com


オリックスの銘柄分析
okeydon.hatenablog.com



ブログ村に参加しています。宜しければ応援クリックをお願い致します。
にほんブログ村 ライフスタイルブログ セミリタイア生活へ
にほんブログ村

にほんブログ村 株ブログ 高配当株へ
にほんブログ村

にほんブログ村 投資ブログ 資産運用(投資)へ
にほんブログ村